多々見良三市長がくも膜下出血で倒れる、救命のため土俵に上がった女性を行司が制止

舞鶴市の市長が大相撲舞鶴巡業で挨拶のため、土俵に上がったところ「くも膜下出血」で倒れというニュースがありました。


この時、女性が救命のために土俵に上がり心臓マッサージを行っていたところ、行司に「女性は土俵から下りて」というアナウンスを3回も流され救命活動を事実上中止させられたことを巡り波紋が巻き起こっています。


ちなみに女性は看護士さんだったことが判明しており結果的に事故当時、唯一適切な処置ができる人物でした。


古来より相撲は五穀豊穣を願って神様に奉納する力比べで、その神様が女神であるため女性が土俵に上がると女性に嫉妬するという理由から土俵は女人禁制となっています。


このような伝統行事で決まりを守ることは伝統を守る意味でも大切であることは確かなのですが、こんな人命に関わる緊急時でも伝統云々言う必要があるのかと言う点で世間でも話題になっているわけですね。


今回の場合も多々見良三市長は意識はあったものの、くも膜下出血だったので速やかな処置が必要な状態でした。


当時、ことの成り行きを見守っていたほかの人たちの話を聞くと、市長が倒れたときに周りに行司や関係者がいたにも関わらず何も出来なかったと証言しており、禁制をおかしてでも土俵に上がったこの看護士の女性がいなければ処理が遅れていたかもしれません。


しかもこの時に飯尾雅信部長は観客から「看護師だから心臓マッサージを始めた、人命救助をしているのになぜ」と口にしたのが聞こえていたんだそうです。


同じ医療現場で働く女性たちに今回のことについて話を聞くと、命に関わることなのでこの看護士と同じ行動をすると話されています。


くも膜下出血は処置が遅れると後遺症のリスクが高まるため、もし倒れたのが自分の家族だったらと想像すれば人命が関わっている一大事にそんなこと言ってられないというのが当たり前の感情だと思います。


ところが実は過去にも土俵に女性が上がることを巡り、今回のように賛否両論分かれたことがあります。



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太田房江府知事が大阪府知事賞授与のため土俵にあがることを拒否される

2000年のことになりますが当時の大阪府知事だった太田房江氏が大阪府知事賞授与のため土俵に上がることを拒否されています。


太田府知事の代わりに男性の副知事が土俵にあがり授与を受けたということですが、後日このことを巡り太田房江氏は土俵に女性が上がることについてアンケートを取っています。


この時のアンケート結果は「しきたりを守るべき」と言う意見が過半数を超えていましたが、今回のような人命が関わるような緊急時と式典のようなセレモニーは分けて考えるべきという指摘がされています。


この指摘により後日、八角理事長は行司がとっさのことで動転して決まりを優先してしまったと釈明しましたが、人命が関わる事態においては不適切な発言だったと謝罪しています。


また八角理事長は後日、今回の騒動について尾車親方などと協議したようで緊急時は人命を最優先して柔軟に対応することを確認し、場内アナウンスのあり方など指導を徹底していく方針を明らかにしました。


ですので、もし土俵上で今回のような人命に関わる緊急事態が起こった場合も今後は女性だからという理由で拒否されるようなことは起こらないでしょう。


そもそも人命は最優先されることなので当然の議論結果だとも言えます。


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くも膜下出血 脳卒中の応急処置を再確認

そして我が家でも私含め両親も高血圧など、くも膜下出血や脳卒中のリスクが高いので改めて応急処置について再確認してしまいました。


素人に出来ることと言えば救急車を呼ぶことくらいしか咄嗟には思いつきませんが、以下のような感じで手当てをするみたいですね。

1. 適切な場所への移動

  ①救急車が来たときに処置がしやすい広い場所に場所に移す
  ②屋外の場合は涼しい場所に移す
  ③頭は動かさない

2. 気道の確保と誤飲の防止

  ①衣服をゆるめる(ベルトやネクタイ)
  ②息が苦しそうな場合は巻いたタオルや座布団などを肩の下に置く
  ③嘔吐している場合は体ごと横向きに寝かせ嘔吐物を除去する
  ④入れ歯をしている場合は外す


また意識が無い場合は今回の多々見良三市長のように心臓マッサージが必要かもしれません。


でも実際にこんな緊急事態になった時に手本通りの手当てが素人の自分にできるのかやっぱり不安です。


少なくとも救命士さんが来たときに出来るだけ的確に状況を説明できるように家族の持病や飲んでいる薬など事前に準備できるデータはそろえておきたいと思っています。

余談ですが

最近、私の職場の同僚が自宅のお風呂場でくも膜下出血で倒れてしまい、もしかしたら後遺症が残って退職になってしまうかもと心配した時期がありました。


1月のことなので本当に最近です。


同僚は50代の女性だったのですが驚くべきはその回復力と運です。
まずお風呂場など狭いところで倒れると床や浴槽に頭をぶつけてしまい、二次災害になってしまうことがありますが運良く倒れた時も意識があって自分で救急車を呼んで翌日に手術を受けました。


そして、くも膜下出血の場合は頭を開いて手術をするわけですが術後合併症でかなりの確率で血管収縮が起こるらしく後遺症や再手術になってしまう方もいるようです。


でもその同僚は医者もびっくりしていたそうですがこの血管収縮が起こらず、後遺症も無く入院から2週間ほどで退院しました。


そして退院後、2日ほどで職場復帰しました。


一応、くも膜下出血と聞けばこちらもリハビリ含め1ヶ月以上はかかるかなと思っていたので「本当に大丈夫なのか」と何度も聞いてしまいました。


本人も医師に退院してすぐの職場復帰について確認は取ったそうですが「全く問題ない」と言われたそうです。経過観察の通院も不要なんだそうです。


かなり運が良いなと職場の皆で驚きました(笑)